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【連載】MSP繁盛プログラム

本コラムは、実際にコンサルティングの現場で活用されている、最短で飲食店の売上を上げる方法『MSP繁盛プログラム』についての連載です。順番に実践していただけたらと思いますので、よろしければ最初からお読みください。

ウリの商品を作る5つのステップ_Step5 写真で美味しく魅せる(MSP繁盛プログラム#07)

【ざっくり言うと…

  • 写真撮影の5つのポイント
    (1)写真がぶれていない
    (2)写真の色合いが悪くない
    (3)写真でメッセージを伝える
    (4)目的に応じて写真の角度を決める
    (5)おいしそうに見える料理の構図
  • 盛り付け・見た目の3つのポイント
    (1)高さをつける
    (2)余白を意識する
    (3)おいしく感じる5色
  • 新しくウリの商品を作る場合の商品選定の初期条件
  • ウリの商品・看板商品はいくつあると良いのか?

素人でも上手に撮影できる写真撮影の5つのポイント

お客様が美味しそうと感じる要素として
「視覚」が重要なのは、既に話しましたが、

特に食べる前にお客様に
「美味しそう!食べたい!」と思ってもらうためには、

写真で美味しく魅せることが必要になります。

基本的には、
プロのカメラマンに依頼することをお勧めします。

しかし、
お店で写真を撮らなければならない場合も
多々ありますよね。

そんな時に、最低限、
写真撮影で知っていただきたいポイントを

「素人でも上手に撮影できる、写真撮影の5つのポイント」

としてまとめました。

  • 写真のぶれ
    →三脚を使おう!
  • 写真の色味
    →写真用ライトを使う/昼の自然光を使う
  • 写真でメッセージを伝える
    →写真撮影をするときに伝えたいメッセージを明確にする
  • 目的に応じて写真の角度を決める
    →①単品写真は斜め45度、②全体像は真上から、
    ③ボリュームを表す場合は真横から等
  • 美味しそうに見える料理の構図
    →単品写真 ①三角構図 ②対角線構図
    集合写真 ③主役がわかる ④皿の隙間をなくす

もちろんプロのカメラマンのノウハウやテクニックからすると、
この5つは、取るに足らないものですが、

飲食店が、自分たちで写真撮影をする場合は、
この5つをクリアするだけで、

案外、上手に撮影できます。

(1)写真のぶれ

まず1番目のポイントは
「写真がぶれていないか」です。

ぶれている写真は力強さがなく、
美味しさも伝わりません。

解決策としては、
三脚を使用することをおすすめします。

写真がぶれているかどうかは、
写真を拡大して確認してください。

(2)写真の色味

2番目のポイントは、
「写真の色味がおかしくないか」です。

一流の機材を持っている訳ではないので、
最高の色合いは無理だと思いますが、
せめて悪い色味は避けたいです。

一般的に飲食店の店内は暖色の照明が多く、
色が黄色っぽくなりやすいです。

その場合は、
写真専用のライトを使用するか、

昼の自然光を活用することで
色合いをかなり改善できます。

(3)写真でメッセージを伝える

3番目のポイントは、
写真を通じてメッセージを伝えることです。

写真で何を伝えるのか、
料理の特徴やメニューの配置等を考えながら
撮影しましょう。

また飲食店の場合、
写真で伝えるメッセージは、

次の7つがありますので、
どのメッセージに当てはまるか
意識しながら写真撮影をするとよいでしょう。

写真で伝える7つのメッセージ

  1. 全体を知らせる
  2. 部分にフォーカス
  3. 中身を見せる
  4. 作りたてをイメージさせる
  5. 食事をイメージさせる
  6. 素材の質感イメージさせる
  7. 大きさをイメージさせる

(4)目的に応じて写真の角度を決める

4番目のポイントは、
写真の角度を目的に応じて決めることです。

通常メニューブック等に掲載する単品写真は、
斜め45度くらいの高さから、
同じ角度で撮影します。

また中身、
つまり全体像を見せる場合は、

斜め45度だと見えにくいこともあるため、
真上から撮影する場合も多いです。

また先程お伝えした
大きさをイメージさせる写真のように、

大きさやボリューム感を出す場合は、
真横から撮影することが多いです。

(5)美味しそうに見える料理の構図

5番目は、
美味しそうに見える料理の配置です。

基本的なものを4つだけお伝えします。

1つ目は、
三角構図です。

料理を三角になるように並べると
美味しそうに見える配置になりやすいです。


2つめは、
対角線構図です。

三角構図に近いのですが、
対角線を意識してお皿を配置すると、
美味しそうに見える配置になりやすくなります。


3つめは、
集合写真で必要になるのですが、

主役が明確であることです。

例えば、下記の写真の様に、
提供時と同じ配置である必要はありません。


4つめは、
皿の隙間をなくすです。

宴会の集合写真等を撮影するとき、
皿と皿の隙間をなくして、

テーブルが見えなくなるように配置するだけで、
集合写真がブラッシュアップされます。

盛り付け・見た目の3つのポイント

商品開発において、
商品に3つ以上の五感を足すという話をしましたが、

その中でも、
視覚と味覚は必須であることを話しました。

やはり盛り付け(見た目)は、
ウリの商品にとって重要な要素です。

ここでは、
盛り付け・見た目のポイントについて、

すぐに実行できる3つのポイントをお伝えします。

1.高さをつける

食材や料理を盛り付ける際に、
高さをつけると、
日本人は美味しそうに感じる傾向があります。

これは東洋の文化から来ています。

ちなみに西洋の盛り付けは、
皿に絵を描くように盛り付けると言われています。

フランス料理等は、
皿にソースで絵を描くような
盛り付けがおおいですよね。

ということで、
ぜひ盛り付けを考えるときは、
高さを意識してください。

2.余白を意識する

大きなお皿に料理を盛り付けて
余白を確保することで、
料理がより一層引き立つ場合があります。

逆に余白を減らすことで
料理の存在感を高める効果もあります。

盛り付けをするときに、
余白も意識して考えてみましょう。

3.おいしく感じる5色

「おいしく感じる5色」とは、
赤・緑・黄・白・黒の5色を指します。

料理の中にこれらの色を組み入れることで、
視覚的な鮮やかさを提供し、
食欲を刺激します。

例えば、
写真のカツオのたたきは、
白・黒・赤・黄・緑の色彩を意識的に取り入れてます。

新しくウリの商品を作る場合、何から始めれば良いのか?

これまでの流れで、
既存の商品を活用して
ウリの商品を開発したり、

商品のブラッシュアップを行う方法について
話してきました。

それでは全く新しい商品を開発する場合は
どうすれば良いのでしょうか?


基本的なアプローチは同じですが、
商品選択の条件が異なることがあります。

私が実際にどのような方法を用いているか、
説明します。

新しくウリの商品を作る場合の商品選定の初期条件

新しいウリの商品の開発は、
基本的に既存の商品をブラッシュアップする方法と
同様のステップを踏むことになりますが、

最初の商品の選定においては
初期条件を考慮する必要があります。

1.商品特性から決める

はじめに、
商品の特性に基づいて選定を行います。

①冷凍保存が可能か?
②テイクアウト向けに適しているか?
③宅配サービスに対応可能か?
④作り置きが可能か?
⑤提供が楽か?

など、商品の特性から初期条件を検討します。

2.食材から決める

また食材から
商品を検討することもあります。

①現在持っている食材を活用するか?
②地元の食材や特産品を取り入れるか?
③生産者との連携
④旬の食材の活用
⑤興味を持っている食材

3.厨房設備から決める

さらに、
厨房の設備で調理できるものを
選定することもあります。

フライヤーやスチームコンベクションオーブン等、
今キッチンにある設備で、

面白い商品はできないだろうか?と考えます。

このように、
商品の特性、食材、厨房の設備など、

複数の要素を総合的に考慮しながら、
世の中に存在している商品を選定して
ウリの商品にブラッシュアップします。

商品を選択した後の
基本的なアプローチは、

既存商品からウリの商品に
ブラッシュアップする手順と同じです。

ウリの商品・看板商品はいくつあると良いのか?

最後に、
ウリの商品、看板商品は
1つじゃないといけないのか?

どう思いますか?

私は強いウリの商品が3つになるまで、
開発し続けましょうと飲食店に伝えています。


強いウリの商品が複数あれば、
アイドルユニットのように

それぞれの商品にファンがつき、
それを目当てで来店するお客様が増えるからです。


またウリの商品の開発は、
最初から完璧な商品ができるわけではなく、

お客様に認めてもらえるまで、
挑戦と改善を繰り返しながら、

ウリの商品に育てていきます。
粘り強く進めてください。


以上でMSP繁盛プログラムの
最初のアプローチ「P」のウリの商品を作る、

改善するについての解説を終わります。

どの商品をブラッシュアップしてみようか?
五感を足してみようか?

など考えてみてください。

次は、「S」の顧客満足向上と
固定客化の仕組みについてお話しします。

著:笠岡はじめ

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