この記事を読むのに必要な時間: < 1 先日の話。僕たちが台北でやっているお店。

お客様からのアンケートで「餃子が小さい」というご意見が多かったので、数ヶ月の準備を経て、お客様が満足できる大きい餃子を安定して提供できるようにしました。

そこまでは良かったのですが、そこでお店で意見が割れたのが提供価格です。

今まで、例えば、8個で300円だったものを、今度は約25%くらい大きくなったので、何個でいくらで提供するか…

ここで悩みました。

1つめの意見は、大きい餃子を、同じ個数で同じ値段。つまり8個で300円。

お客様は喜びますが、餃子の原価率は当然上がります。

2つめの意見は、6個で300円。

つまり、大きくなった分個数を減らして原価率をある程度維持する。

個数を減らすと言っても、前と比べると1皿の量は多いです。

3つめの意見は、8個で350円。大きくなった分、値上げしようという意見です。

お店では、1つめの意見「8個派」と2つめの意見「6個派」で割れていました。

「笠岡さん、どう思いますか?」

と聞かれて、僕も一瞬悩んでしまいました。

でも、最終的には、1の8個で300円にしました。

餃子自体の原価率は、10%以上あがります。そして、全体の餃子の出数の割合が30%以上なので、全体の原価率として計算すると4%くらい上がるシミュレーションです。

お店としては結構、痛いです。

でも、アンケートにお客様から「餃子がもっと大きいと嬉しい」とたくさんご意見をいただいたということは、お客様が求めていること。

これを考えると、餃子が大きくなっても数を減らしたら、おそらくお客様は、がっかりします。

だったら、お客様に喜んでもらった上で、原価率を下げる方法をお店(と僕)で、死ぬほど考えよう、ということで話がまとまりました。

粗利ミックスをするなど、方法はいくらでもありますので。

ここで重要なことは、飲食店は全てにおいてそうなのですが、まずはお客様が喜ぶ事を考える。その後にお店が良くなることを考える。この順番が繁盛するためにとても大切だということです。

コンサルティングをしていて、よくあるパターンが、オペレーション優先でお店づくりをした結果、赤字になってしまうお店。

商売は効率化が目的ではありません。

商売は、お客様に喜んでもらうことが目的です。その結果、お金をいただけるのです。

だから、何か判断に迷ったときは、「お客様のため、お客様のため」とお客様が喜ぶことを先に考える。その後に、自分たちのことを死ぬほど考える。

この順番を忘れないでください。とても大切です。

それと、死ぬほど考えて、結果的に無理な場合もあります。その時は仕方ありません。

笠岡@飲食店繁盛会

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投稿者プロフィール

笠岡はじめ
笠岡はじめ飲食店コンサルタント/販売促進士
飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。

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