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本動画・テキストの内容は、実際のコンサルタント事例ですが、店名や動画内の画像・動画は実際のものとは異なります。飲食店繁盛会の会員限定で、実際のお店でのメニューブックや販促ツール、その他、詳細に解説しています。興味がございましたら、飲食店繁盛会の会員サポートページをご覧ください。

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【飲食店コンサルティング事例】長年の競合店との競合から脱却し2店舗目を出店したイタリア店

今回紹介する事例は、とある地方のイタリア料理店が、長年の強い競合店との激しい競争から脱却し、客単価を変えずに、売上を108%、客数を106%に向上させたお話しです。

こちらのイタリア料理店は、長年近隣の強力な競合店に対して苦戦していましたが、自らの強みを再認識し、それを効果的にアピールすることで、競争から脱却し、見事に業績を改善させました。

この成功の鍵は、競合店の土俵で勝負するのをやめて、自分の土俵で勝負することを選択したことにあります。

長年、なかなか変われなかったお店が変わった背景には、いくつかの重要なポイントがあり、それぞれがどのように機能したか、これから具体的に見ていきましょう。

自信のある料理にフォーカスしたメニューの改善

こちらのイタリア料理店の最初の課題は、メニューの分かりにくさでした。店内には多種多様なメニューがあり、一見すると豊富な選択肢があるように見えますが、実際にはお客様が注文する際に迷ってしまうという問題がありました。

特に、シェフ自慢の料理が埋もれてしまい、お客様に伝わりにくい状況でした。これにより、お客様は無難なメニューを選びがちであり、店の独自性が十分に伝わっていませんでした。この問題に対し、このイタリア料理店はメニューの再構築を行いました。

メニューは10ページ以上のグランドメニューに加えて、差し込みメニューが5種類も6種類もありました。なぜこうなったのかと言うと、自分たちなりに競合店対策をした結果、徐々にメニューが増えてしまったのです。

そこで、メニュー全体をよりシンプルで分かりやすいものにしました。これにより、お客様が迷うことがなくなり、シェフのスペシャリテをはじめとした、お客様に食べていただきたい料理の注文率が上がりました。

多様な顧客ニーズに応えるための戦略

次に重要なポイントは、ターゲットとする顧客層の拡大です。これまでは、主にファミリーレストラン感覚で利用されていたため、限られた顧客層にしかアピールできていませんでした。しかし、地方のビジネスにおいては、利用動機とターゲットを広げることが必要不可欠です。

そこで、こちらのイタリア料理店は、普段使いの食事だけでなく、夜のアラカルトとお酒、コース料理、宴会や会食、パーティーにも対応できるよう、メニューの幅を広げました。

例えば、競合店に負けていたコース料理のブラッシュアップやアラカルトメニューの充実を図ることにより、家族連れだけでなく、カップルや仕事帰りのサラリーマンなど、幅広い顧客層を取り込むことに成功しました。

オペレーション効率と売上の最大化

そして、オペレーション効率の向上と売上の最大化について触れます。このイタリア料理店では、特に週末のランチタイムにおいて、オペレーションの負荷が高く、お客様の回転率が下がり、売上の最大化ができない状態となっていました。

これに対して、週末のランチメニューの見直しを行い、オペレーションを軽減したメニューの注文率を上げるように工夫しました。

競合に負けない戦略商品の差別化

さらに、競合店とのわかりやすい差別化を図るために、チーズフォンデュのブラッシュアップを行いました。競合店もチーズフォンデュを目立つ形で提供していたためです。

競合店のチーズフォンデュは業務用のチーズブレンドを使用していたので、こちらの店ではチーズを削り、オリジナルでブレンドし、品質の高さを強調しました。これにより、お客様にとって「ここでしか味わえない特別感」を提供することができ、競合店に勝る大きなアドバンテージを手に入れました。

このように、自店の強みを最大限に活かし、メニューの改善、顧客層の拡大、オペレーションの効率化を通じて、客単価横ばいのまま、売上108%、客数106%という結果を出しました。この売上は、一時的なものではなく、売上の底上げとなり、その結果、このイタリア料理店は、最近、2号店を出店して今に至るのです。

自分の土俵で戦う

今回のポイントは、自分の得意分野、つまり、自分の土俵で戦うということです。

競合店を意識しすぎたあまり、長年、相手の得意な土俵で戦って苦しんで来たイタリア料理店。他にも、お客様の声に耳を傾けすぎて、もしくは、声の大きいお客様の要望に応えすぎてしまって、コンセプトがブレてしまった居酒屋。

あなたのお店も、多かれ少なかれ、このような経験はございませんか?

このようなお店の共通点は、「お店がお客様にとって、わかりにくくなっている」ことです。

そんなときは、なぜお店をはじめたのか?そして、コンセプトは何か?強みは何か?お客様にどうやって喜んでもらいたいかといった原点に立ち返って考えてみることからはじめましょう。

本動画・テキストの内容は、実際のコンサルタント事例ですが、店名や動画内の画像・動画は実際のものとは異なります。飲食店繁盛会の会員限定で、実際のお店でのメニューブックや販促ツール、その他、詳細に解説しています。興味がございましたら、飲食店繁盛会の会員サポートページをご覧ください。

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投稿者プロフィール

笠岡はじめ
笠岡はじめ飲食店コンサルタント/販売促進士
飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。

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