この記事を読むのに必要な時間: < 1 前回、サービスの定義とは「お客様のニーズや期待」と「お店の提供する付加価値」が重なったところという話を以前にしました。

▼サービスを図で表せますか?図で表すとこうなります
http://hanjoukai.xsrv.jp/hanjoukai0617/

今回は、サービスの生産性をよくするために、おもてなしを科学的にモデル化をしたらどうなるかという話。

スタッフに対して、サービス研修や接客ロールプレイというと、

例えば、アルカイック・スマイルとか、お辞儀の角度とか、オーダーの聞き方とかの「型」、

つまりカタチを教える事が多いです。

これはこれで正しい。そもそも、日本は「型」の文化ですから。

しかし、普通の「接客」に対して、「おもてなし」と言われると、そこには、「気遣い」や「心遣い」、さらには、お客様が求めていることを、求めているタイミングで提供するといった「型」を飛び出した一歩上の行動があります。

そんなおもてなしをどうやって教えるのか?

あなたはこんなことを思いませんでしたか?

(うーん。若くてもできるスタッフはできるし、できないスタッフはいつまでたってもできない泣)

実際問題、おもてなしは、型ではないので教えることが難しい。人に依存してしまう。

でも、型がなくても、おもてなしを「どうのような目的でどのようにプロセスでやるのか?」ということは、伝えられます。

なぜなら、おもてなしを科学的にモデル化すると『おもてなしピラミッド』というわかりやすい構造になるからです。

サービス面から見て、お店としての最終的な目的は、売上(利益)をあげること。

そのためには、おもてなしを通じて、お客様のニーズや期待に対して、必要なタイミングで必要なサービスを提供できれば、お客様満足度が上がり、その結果、売上となります。

その必要なタイミングで必要なサービスを提供するためのおもてなしのプロセスが「おもてなしピラミッド」で、それらのプロセスは、ピラミッドを上がるように構造化されているということです。

最終的にお客様が求めるサービスを理解して、必要なタイミングで必要なサービスを提供するという目的を達成するためには、会話をして的確な情報収集をしなければなりません。(一番上と二番目)

そのためには、親近感と信頼感を醸成する必要があります。親近感と信頼感を醸造するためには、軽い会話から入らなければなりません。

軽い会話ができるようになるには、「あいさつ」というキッカケをつかむ必要があります。挨拶するには、距離感を縮め、タイミングを図らなければなりません。(上から3番目)

そのためには、お客様を観察して、笑顔で親近感を醸し出して、挨拶するというプロセスがやりやすい。挨拶ができれば、会話に入るキッカケをつかむ確率が増える。(上から4番目と5番目)

ということです。

おもてなしのピラミッドを目的である上から順に説明しました。

もちろん、ピラミッドを上に行けば行くほど、その対象人数は減っていきます。いろんなお客様がいますから。

いきなり、「売上を上げろ!」とか「お客様の必要としていることをつかんで先回りのサービスをしろ」と言った最終目的を求めるより、

しっかりとプロセスとそれらの目的を理解させた上で、底辺のプロセス(笑顔・挨拶)を作り込み、裾野を広げることにより、最終目的の「売上」や「顧客満足度アップ」が多くなるるのです。

そして、おもてなしができればできるほど、サービスのムダがなくなり、ムダがなくなるということは、生産性も向上するのです。

※参考文献

P.S.これら一連の話は、内藤博士と直接お話をし、許可を頂いた上で、笠岡の理解と考えをミックスして書いています。

笠岡@飲食店繁盛会

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投稿者プロフィール

笠岡はじめ
笠岡はじめ飲食店コンサルタント/販売促進士
飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。

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