最近、ゴーストレストランをすることを考えているとクライアントから聞いたので、ちょっと調べました。その上で、飲食店との違いをメモしておこうと思います。
まず、ゴーストレストランとは、看板(ブランド)と厨房だけで、客席を持たず、テイクアウトか宅配だけで食事を提供するお店です。
初期投資が少ないこと、中食・内食のニーズの増大、UberEatsをはじめとする宅配インフラの整備などが追い風になって、徐々に増えています。
ゴーストレストランのことを調べて、一番思ったことは、
- 食べたことがないお客様にはネット上のアピールしかできない=食べる前に食べたいと思わせることが飲食店以上に大切
飲食店の場合は、お店の前でA型看板などを見て「ちょっと食べてみるか。」とお店に入って(お試しの)イートインができますが、ゴーストキッチンはできません。 - サービスや眼の前で調理をするといったシズル感での勝負ができない=届けた料理でしか勝負できない。
見た目も含めた商品開発の完璧さが飲食店以上に大切。何をどのようにビジュアルも含めてアピールできて、記憶に残るのかまで設計する必要がある。
とシビアな料理&マーケティング勝負になるということ。雰囲気や接客の加点がないのです。
また、原価計算も飲食店とは異なります。一番、違うのは、包装費でしょう。容器代です。原価を包装費込で考える必要があります。包装費込みで、例えば、33%などの原価率の基準を決めなければなりません。
あとは、ゴーストレストランの場合、飲食店以上に立地に合わせた、つまり、その立地に求められる料理を出すこと。
なぜなら、飲食店なら遠くからお客様が来るお店もありますが、宅配だと宅配料の関係から、遠くからの目的客相手の商売は難しいからです。
その立地でニーズが多くて差別化出来る料理を一生懸命考える必要があります。
あとは、キッチンだけなので、キッチンの導線が飲食店のキッチンと異なること。
また、立地は、飲食店以上に商圏を理解した上で決めること。
投資が安い以外に良いところは、ひとつのキッチンにブランドを複数同居できること。その商圏に求められる商品をその商品にふさわしいブランドで商売できるというのはやりやすいです。飲食店では、カレー屋さんがお刺身とか出せませんからね。
などなど、調べながら思ったことをメモしていたのですが、今、コロナウィルスの影響で、多くの飲食店が、テイクアウトや宅配を始めることになると思います。
今回のゴーストキッチンと飲食店の違いのメモが、これからテイクアウトや宅配を始める飲食店にも参考になればと思います。
笠岡@飲食店繁盛会
]]>投稿者プロフィール
- 飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。
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