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【飲食店コンサル事例】売上前年同月比で141%UP!大阪のうどん店リニューアルの事例

今回は、大阪のロードサイドにあるうどん店「麺処みのり(仮名)」のコンサルティング事例についてお話しします。

この店は、景気悪化のあおりで近くの大企業が影響を受け、その企業からのお客様が減ったために、売上が下がって悪循環に入ってしまいました。

企業城下町によくあるパターンです。「ここで改善しなければまずい」と思った店主から私のところに依頼がありました。初めてのコンサルティングの依頼だそうです。

「みのり」は創業30年強。地元企業の従業員や家族層に愛されるうどん店です。駅からは徒歩10分弱。大阪のロードサイドに位置し、平日昼はサラリーマン、夜や週末は家族層が主な客層です。

店舗情報

  • 店名:麺処みのり(仮名)
  • 席数:1階24席、2階20席
  • 業種:うどん専門店
  • 立地:大阪、ロードサイド型で車通りが多い
  • 客単価:昼850円、夜1100円

お店を視察し、ヒアリングをした結果、課題としては、店舗の視認性の悪さやメニューの複雑さなどが挙げられ、今回のリニューアルでは「わかりやすい店舗づくり」を重視した改善をしました。

改善の結果、売上は前年同月比で141%増、客単価も昼夜ともに200円以上アップ。ということで、このうどん店「麺処みのり」の業績が回復したポイントをこれから解説していきます。

お店の課題とコンサルティング方針

さっそくお店に行き、ヒアリング、現場の視察、そして、メニューデータのクロスABC分析を行った結果、以下の課題が浮き彫りになりました。お店の課題は次の5つです。

お店の課題

  1. 景気悪化に伴う企業業績の影響を受け、夜の売上が減少
  2. 建物や設備の老朽化が進行
  3. 店舗の視認性が悪く、通行人や車から認識されにくい
  4. メニューの複雑さにより、メニュー全体を見てもらえない
  5. 店のコンセプトが曖昧で、顧客に強い印象を残せていない

これらの課題に対し、次の3つの方針を立てて業態改善とリニューアルを進めました。

3つのコンサルティング方針

(1)コンセプトの見直しとショルダーネームの改善

(2)メニューをわかりやすくするためのリニューアル

(3)車を意識したファサード改善

コンセプトの見直しとショルダーネームの改善

「みのり」は「うどん一筋30年以上」の老舗としての価値を持ちながらも、そのこだわりや魅力が伝わりにくい課題がありました。そこで、リニューアルに際し「親子三世代で楽しめる本格うどん店」をコンセプトとし、「とり天ぶっかけと鴨玉うどん」というショルダーネームを設定しました。

これにより、顧客が店に求める価値や特色が一目でわかり、他店との差別化も図れることを目指しました。このショルダーネームの目的は、店主のこだわりを反映した2大名物を確実に訴求し「一度食べてみよう」と思ってもらうことです。

メニューをわかりやすくするためのリニューアル

リニューアル前のメニューはブック型と複数の差し込みで煩雑でわかりにくいものでした。お客様の行動をみると、差し込みメニューを見て注文が決まれば、メニューブックは見ない。メニューブックを見ても、最初の方で注文が決まれば、メニューブックの後の方や差し込みメニューは見ない、という行動でした。そこで、これら複数のメニューを整理して一冊にまとめることで、来店客全員が全てのメニューを見てもらえるようにしました。

そして、①「鴨玉うどん」と「とり天ぶっかけ」の2つの名物商品を確実に伝える、②普段の食事利用に加え、居酒屋や特別な日の利用、宴会でお店を使うことができるという利用シーンを伝える、③うどん一筋30年の職人のこだわりが随所に反映されたメニューにより、店の独自性が際立つ、という機能をメニューに持たせました。

車を意識したファサード改善

大阪のロードサイドに位置する「みのり」は、車で通過する人が多い一方で、じっくり見ないと何屋さんかわからないという問題がありました。

そこでファサードを改装し、看板商品である「とり天ぶっかけ」と「鴨玉うどん」を大きく掲示することで、通過中の車からも商品が目に入り「一度食べてみたい」と感じてもらえるようにしました。これにより、「うどんの専門店である」ことが一目でわかり、新規客が増えました。

業態改善のリニューアルの結果

リニューアル後、売上は前年同月比で141%増、客単価も昼夜ともに200円以上アップしました。特に土日は昼夜ともに多くの来客があり、リニューアル後は初来店の家族層やファミリー層が増加しました。

店主からも「リニューアルの効果で、ランチは夕方まで忙しく、初めてのお客様はほぼ2大名物商品を注文している」というメッセージをいただきました。

また、配布したリーフレットの効果もあり、新規顧客の来店が増え、リニューアルの狙い通りの結果が得られました。店主は、「リニューアルの成果を維持し、さらなる売上アップを目指していく」と、今後の展望に意欲を示しています。

いかがでしょうか?

「今までは大丈夫だったのに、ある時点から、売上が下がり始めて回復しなくなった。売上が横ばいか右肩下がりが数年続いている…。でも、料理の品質は落ちていないし、接客やお店もそんなに悪くなっていない…、どうしてなんだろう…」というお店を数多く見ています。

このようなお店は、お店が変わったと言うより、「変わったお客様に対応できないお店になった」ことが原因であることが多いです。

今のお客様を知り、今のお客様に必要な店になる。これは、繁盛を長続きさせるための原則です。あなたのお店はどうでしょう?

今のお客様にとって必要な店になっていますでしょうか?今、何をすべきなのか?一度考えてみてください。

本動画・テキストの内容は、実際のコンサルタント事例ですが、店名や動画内の画像・動画は実際のものとは異なります。飲食店繁盛会の会員限定で、実際のお店でのメニューブックや販促ツール、その他、詳細に解説しています。興味がございましたら、飲食店繁盛会の会員サポートページをご覧ください。

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投稿者プロフィール

笠岡はじめ
笠岡はじめ飲食店コンサルタント/販売促進士
飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。

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