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リニューアル後売上196%達成!複数ブランドで多店舗展開している飲食企業の創業店ブラッシュアップ事例

今回は、複数ブランドを多店舗展開している飲食企業の創業店のブラッシュアップ事例を解説します。業態は中華料理店です。この中華料理店は、創業から約40年の歴史を持つ老舗として、長年にわたり地域住民に愛されてきました。茨城県のとある都市に位置し、客層は主に近隣の住民や年配の方々が多く、またファミリー層も来店しています。立地は、その地域の主要生活道路のロードサイドにあります。席数は80席、客単価は1200円前後というお店で、長期間にわたって安定した売り上げと利益を確保していました。

なぜ利益は確保できているのにブラッシュアップすることにしたのか?

売り上げと利益は安定していたのですが、この中華料理店は、ここ数年、売り上げは横ばいでした。同時に、会社も全体的に発展し、会社が次のステージにステップアップする時期に差し掛かったため、ここで一度、コンサルタントも入れてブラッシュアップすることになったのです。この創業店を再度活性化させることは、他の系列店舗にも良い影響を与えると判断し、リニューアルが決定されました。リニューアル後の目標は売り上げ15%アップと新たな価値を提供することによる顧客満足度の向上でした。

コンサルティングの方針は原点回帰と価値の再定義

この創業店のリニューアルにおいて最も重要なポイントは「原点回帰」でした。創業当時、創業者である店主が高級中華料理店で修行した技術を活かし、普段遣いの価格で本格的な中華料理を提供するというコンセプトで人気店になり、今の多店舗展開の礎を作りました。この価値を再確認し、「創業40年の老舗であること」と「今も中華職人が本格中華料理を作り、普段遣いの価格で提供している」というブランドとしての価値を明確にして、お客様に伝えることにしました。

さらに、店の創業時から受け継がれているレシピを再度見直し、特に人気メニューであった「麻婆豆腐」と「油淋鶏」の復刻に力を入れました。特に「麻婆豆腐」は、中国四川のレシピではなく、日本に広められた当初のレシピを受け継いだ創業時の味を再現しています。また、「油淋鶏」は、当時の記憶をもとに従業員からヒアリングを行い、オリジナルレシピに近づける形で復刻されました。この創業からの名物料理を明確にすることにより、老舗のブランドを伝えるだけでなく、料理を食べることで老舗ブランドを体験できることをお客様がわかるようにしました。

メニュー構成の改善と成果

リニューアルのもう一つの重要な要素は、メニュー構成の見直しでした。これまで一品料理にご飯セットを追加する形式が主流で、定食としての提供は行われていませんでした。しかし、これでは「定食」を求める顧客層が取り込めないという課題がありました。

そこで、「定食」というカテゴリを作り、2種類のメインを選べる新たな価値を加えたメニューを導入しました。メニューには「麻婆豆腐」や「油淋鶏」などの名物料理も取り入れ、さらにオペレーションも軽くなる工夫を施しました。

そして、もう1つ、低原価な「チャーハン」の販売数を上げる方針を打ち出し、商品開発を重ね、ハーフ&ハーフチャーハンという新メニューが導入されました。このメニューは、見た目のインパクトも強く、実際に多くの顧客から好評を得て、売り上げの10%を占める商品に成長しました。

業態ブラッシュアップの結果、リニューアル後売り上げ196%に

これらの施策により、リニューアル後の売り上げは目標を大きく上回る結果となりました。売り上げは約2倍に増加し、過去最高売上を更新。人時売上も3800円から4500円へと向上しました。

また、客単価は1200円前後から1300円台へ約10%上昇しました。リニューアルによって顧客満足度が向上し、来店客数も増加した結果と言えます。リニューアルしてしばらくたった今でもリニューアル前に比べて150%以上の売り上げをキープしています。

この中華料理店は、長年の伝統を守りながらも、時代に合わせた業態ブラッシュアップを行うことで、今後も地元のお客様に愛され続ける店舗として生まれ変わったのです。

創業当時の想いや守り続けているものを伝える

10年生き残る飲食店は全体の1割と言われています。そう考えると老舗であることは、9割の飲食店が真似できない強みとなります。また、創業当時から守り続けていることが当たり前になりすぎて、お客様に伝わっていないというもったいないお店も数多くあります。いい機会なので、創業当時の想い、創業から守り続けていることを一度見つめ直し、お客様に伝えていなければ伝えてみてはいかがでしょうか?今回は中華料理店の改善事例をお届けしました。ありがとうございました。

本動画・テキストの内容は、実際のコンサルタント事例ですが、店名や動画内の画像・動画は実際のものとは異なります。飲食店繁盛会の会員限定で、実際のお店でのメニューブックや販促ツール、その他、詳細に解説しています。興味がございましたら、飲食店繁盛会の会員サポートページをご覧ください。

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投稿者プロフィール

笠岡はじめ
笠岡はじめ飲食店コンサルタント/販売促進士
飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。

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