こんにちは、コンサルタントの河上です。
暑い夏も終わり、9月も半ばになってきましたね。
これからは、忘年会シーズンに向けてオペレーションのレベルを上げていく時期でもあります。
忘年会シーズンに入る前にしっかり準備をして、忙しい営業の中でもお客様へベストなサービスを提供したいですよね。ただし、シーズンのピーク時には、スタッフ間の雰囲気がピリピリするほど忙しい営業が続きます。
そんな切迫したオペレーションの中で、以下のようなアクシデントや事故が起こったらどうでしょうか?
- お客様へのぶっかけ
- お客様やスタッフの衝突事故
- お客様やスタッフの転倒事故
- お客様やスタッフの怪我や火傷
- 料理に異物の混入、など
これらが起こった場合、お客様への対応に追われ、均衡を保っていたオペレーションは、一気に崩れてしまうかもしれません。何よりもまず、お客様に多大なご迷惑を掛けてしまいます。
よって、事故を生むかもしれない「芽」は、出来る限り摘んでおきたいものです。これも年末までの準備の一つです。
今日は、そんな「芽」を摘んでおくための考え方を紹介します。
今日紹介するのは、「ハインリッヒの法則」です。
ご存知の方も多いと思いますが、この法則を紐解くと、ほとんどの事故は未然に防ぐことができることが分かります。
「ハインリッヒの法則」とは、上記の表にある通り、1 件の重大な事故・災害の背景には、29件の軽微な事故・災害が存在し、更にその背景には300件の「ヒヤリ・ハット」が存在しているというものです。
「ヒヤリ・ハット」とは、重大な事故や災害には至らないものの、それらに直結してもおかしくない一歩手前の出来事のことです。文字通り「ヒヤリとした」「ハッとした」という様な場面のことです。
具体的に、以下のような例が挙げられます。
- 持っていたトレーが不安定で、お客様にドリンクをぶっかけしそうになった。
- 店内の死角のある角で、出会い頭にお客様と衝突しそうになった。
- 地面が濡れていて足が一瞬滑った。
- 洗い場で、お客様から下げたばかりのまだ熱い鉄鍋を触りそうになった。
- デシャップで、お客様に提供する直前の料理の中に短い髪の毛を発見した。
- 冷蔵庫から保存状態の良くない食材が出てきた、等
そして、この300 件の「ヒヤリ・ハット」に対してその都度、改善策を取らないと事故・災害は繰り返し発生し続けると言われます。
逆を言えば、「ヒヤリ・ハット」を日常から把握し、改善策を取っていれば、事故の「芽」を積むことができ、発生率を下げることができるのです。
つまり、具体的な日常の行動としては、店長やリーダーは営業中の「ヒヤリ・ハット」に出来るだけ多く気づき、その都度改善策を取っていくことです。
また、スタッフからの情報収集も日常的に行います。これらをチームで共有し注意喚起をすることで、重大な事故の発生を防ぐことに繋がります。
繁忙期にベストなパフォーマンスを発揮するためにも、「ヒヤリ・ハット」を、是非日常から意識してみてください。
飲食店繁盛会
コンサルタント 河上 朗
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