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こんにちは。コンサルタントの河上です。今回は「原価管理」について、少しお伝えします。

「原価管理」って具体的に何をすることでしょうか。

結論からお伝えします。

私たちが行うべき「原価管理」とは、
理論上の原価実際の原価を比べ、そのロス(損失)の原因を調べ、理論上の原価に限りなく近づけるようにロスを減らしていくようにコントロールしていくことです。

文章が堅苦しく、頭に入ってこないですよね。具体的な例を挙げながら、説明してみたいと思います。

少しの間だけ、頭を計算モードにしてください!

2種類のコース料理だけを提供しているレストランがあったとします。

Aコース:原価1,500円 売価5,000円 原価率30%
Bコース:原価2,000円 売価8,000円   原価率25%

AコースとBコースが1ヶ月で其々100個売れたら、このレストランの売上はいくらになるでしょうか。

Aコース(5,000円×100個)+Bコース(8,000円×100個)=1,300,000円です。

それでは、理論原価はいかがでしょうか。
「理論原価」とは、仕入れた原材料がロス(損失)なく提供された場合の原価です。理論上(レシピ上)の原価に販売数を掛けたものです。
※公式:理論原価=理論上(レシピ上)の原価×販売数

Aコース(1,500円×100個)+Bコース(2,000円×100個)=350,000円です。

理論原価率は、350,000÷1,300,000×100=26.9%(四捨五入)です。

次に、実際原価を計算していきます。「実際原価」は、実際にかかった原価です。

当月の棚卸、仕入高の実績は以下の通りでした。

期首棚卸高:55,000円
期末棚卸高:70,000円
当月仕入高:380,000円

当月の実際原価は、
(55,000円+380,000円-70,000円)=365,000円です。
※公式:実際原価=(期首棚卸高 + 当期仕入高) − 期末棚卸高

当月の実際原価率は
365,000円÷1,300,000円×100=28.1%(四捨五入)です。

理論原価率が26.9%に対して、実際原価率が28.1%ですので、+1.2%の差異が生じています。

金額にして、15,000円です。(実際原価365,000円-理論原価350,000円)

これは仕入れた原材料15,000円分が何かしらの形でロス(無駄)になっているということです。

このロスの原因を調べ、理論原価率、理論原価に近づけるように、コントロールしていくのです。

以上、「原価管理」の概要についてお伝えしました。


株式会社飲食店繁盛会 
コンサルタント 河上 朗

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投稿者プロフィール

笠岡はじめ
笠岡はじめ飲食店コンサルタント/販売促進士
飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。

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