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先日、うちの会社に相談にいらしたお店の話です。

他業界で成功して、飲食業界に最近進出してきた経営者です。

いろいろとヒアリングする中で、坪数や席数、立地、家賃などをうかがってみると、どうもお店を建てた時点で、黒字になる計算が合っていないようなのです。

お店を建てた建築会社も、飲食素人だったのでしょう。

売上アップ云々より、「最低限ここの数字を改善しないと」と強く感じたので、ほとんどの方がご存知だと思いますが、今日は、『飲食店が最低限知らなければいけない数字』をテーマにします。

まずは、売上の指標。2つ紹介します。

◆売上は、坪数(キッチンを入れる)×最低10万円

1坪売上15万円以上を目指す。都心なら20万円以上で繁盛店の入口。

◆売上は、家賃の10倍

出店するときは、家賃の10倍の売上を立てられるイメージがあるかどうかが大切。

それから席数。

◆席数は、坪数(キッチンを入れる)×1〜2倍

もちろん、業態によりますが、高客単価業態は1倍に近づき、居酒屋などは1.5〜2倍程度。席数を間違えると構造上、いくら現場で頑張っても黒字にならないこともある。

最後に、FLコスト、FLRコスト。

◆FLコストとは、F(食材原価)、L(人件費)を足した金額

飲食店の場合、この2つを足した金額の割合を管理する。FLコストは、教科書的には60%以内。

60%中のF(食材原価)とL(人件費)の配分は業態により異なり、ファーストフードのように物販に近づくほど、F(食材原価)の割合が上がる。

◆FLRコストとは、FLコストに家賃(R)を足したもの。

飲食店はFLRコストで考えた方がわかりやすく、先ほど売上は家賃の10倍と言いましたが、FLコスト60%に家賃10%足して、70%以下が基準。

つまり、自社物件などで家賃比率が低いのであれば、それだけ、人件費や食材原価にお金をかけて満足度を上げることができるということ。

ということで、今回は、『飲食店が最低限知らなければいけない数字』の紹介でした。

お店を立てたときの計算が違っている場合、それに気が付かないと、スタッフがいくらがんばっても利益はでませんからね。

ではまた。

株式会社飲食店繁盛会
代表取締役 笠岡はじめ

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投稿者プロフィール

笠岡はじめ
笠岡はじめ飲食店コンサルタント/販売促進士
飲食とITの専門家。1,000件以上の飲食店コンサルティング実績から再現性のあるノウハウを体系化し、全国の飲食店の売上と利益を上げている。また、中国や台湾、UAE等の飲食店のコンサルティングやプロジェクトを手掛けている。著書に「MSP繁盛プログラム〜どの飲食店でも最短で確実に売り上げを上げる方法」(販売促進士日本フードアドバイザー協会ブックス)、「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。一般社団法人販売促進士日本フードアドバイザー協会代表理事。株式会社 飲食店繁盛会代表取締役。三商餐飲顧問股份有限公司董事。

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