地方の商売と都会の商売は考え方が違います

昨日、とある町での開業サポートで新しいお店のコンセプトを考えていたときに、この「地方の商売と都会の商売は考え方が違う」という考え方をクライアントに説明しました。ちょうどよいのでこのテーマで書いてみます。

一般的な売上アップ本やマーケティング本では、「ターゲット(お客様層)を明確にして、絞りこみなさい」と書いてあります。確かにどのビジネスでもターゲットを明確にすることは大切です。しかし、ターゲットを絞り込むという意味では、地方と都会では考え方が違います。

その違いは、「都会はターゲットを絞り込む、地方はターゲットを広げる」ということです。東京には、のどぐろ専門店やナポリタン専門店など考えられない専門店が成り立っています。しかし、地方でこれらを真似しても高確率で成り立ちません。

東京は人口が多いので、そのお客様が半年に1回しか来ないような商売でも成り立たせることができます。しかし、地方は人口が少ないので、同じお客様に何度も来てもらわなければ売上が上がりません。お客様に何度も来ていただくということは、普段の夕飯、友達との飲み会、3世代の家族ご飯、法事やお祝い、接待、デート等、いろんな利用動機に対応したお店にしないといけないということです。

どこまでターゲットを広げるかという“さじ加減”は、「できるだけターゲットを広げるけど他の店との差別化も保つことができる」といった形となり、経営者やサポートするコンサルタントの腕の見せどころになります。

実は都会でも同じ考え方が必要なことが多い です。以前、東京の多摩地区でタイ料理専門店の開業をサポートしたことがありました。しかし、いくら東京でもタイ料理専門店は、相当商圏を広げないと成り立たないので多摩地区では難しいという判断をしました。

しかし、オーナーの夢のお店だったのでオープンさせました。案の定、評判は良いのですが、絶対客数が足りませんでした。その後、そのお店は、串揚げ居酒屋に業態変更をして繁盛店になりました。

同様に、違う経営者ですが同じベトナム料理専門店を渋谷で開業したことがあります。渋谷の場合は、広い商圏で商圏人口も多いので、その店は成り立つと判断しました。現在は多店舗展開をしています。

つまり、都会であっても同じ考え方が業態や地域によって必要なことが多いということです。


株式会社飲食店繁盛会 
代表取締役 笠岡はじめ

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投稿者プロフィール

笠岡 はじめ
笠岡 はじめ
株式会社 飲食店繁盛会の代表取締役。飲食店繁盛会の経営と全国飲食店のコンサルティングを行う。日本だけでなく、中国や台湾、UAEなどの飲食店のプロジェクトも手がける。 現在東京で約10名いる東京商工会議所認定「Web戦略パートナー」のひとりとしても活躍。フードアナリスト1級兼認定講師、ITコーディネータ(経済産業省推進資格)。著書に「売れまくるメニューブックの作り方」(日経BP社)、「繁盛飲食店にする1分間セミナー」 (同文館出版)等。「売れまくるメニューブックの作り方」は、台湾と中国でも出版されている。